今回は前回の続きで組み立ての作業をやって行きます。
綺麗に洗浄された回転部分のパーツです。
ボール20個、右上から玉押し、ロックナット、供回防止ワッシャです。
スピンドルの玉押し部分と玉受け部分のアップです。
実はこんな所にUNIQUE NJSとSYLVAN TRACKに違いがありました。
以下の2枚のスピンドルの仕上げを比べてください。上の写真はUNIQUE、下はSYLVANの物です。
UNIQUEのスピンドルは玉押し部分はもちろん、全体を綺麗に研磨しクロームメッキされてツルツル。
SYLVANの玉押し、玉受けの写真が無く比較出来ませんが、このスピンドルのネジ部分と同様に研磨無し
で決して程度の良くないメッキの仕上げでザラザラ。回転部分はツルツルとザラザラの違い。
この仕上げの違いは明らかに回転に大きく影響します。
やはりNJSはプロユースに作られていました。
では本題にもどって組付けの準備です。
スピンドル、ペダル側の玉受け、玉押し、ワッシャにグリスを塗り込みます。これらはネジの回りを円滑にする事や錆防止が目的なので全体に薄く塗るようにします。
次にこんなポリ容器や紙コップ等を使ってボールにグリスを馴染ませます。
注意しながらピンセットで一個一個玉受けにボールを詰めて行きます。
レースで使用するわけでないので多めにグリースを入れます。
”どの位グリスを入れれば”って悩む方も多いと思いますが、町乗りに使用するならボールがグリスのお風呂で腰上まで浸かるって感じでしょうか。てんこ盛り入れる必要は無いです。
左右の玉受けにボールを納めてスピンドルをゆっくりと差し込みます。
次にボールが落ちないように玉押しをねじ込みます。
ワッシャ、ロックナットの順に取り付けます。
この変形ワッシャがロックナットを締め付ける際に玉押しが共回りする事を防止する役目をします。
スピンドルを固定して玉押しの調整をします。玉押しのネジ部分はスパナが入らないところにあるのでソケットを使いました。ソケットが無い場合は先の細いペンチで挟んで回すと良いと思います。先ずは一度軽く締め切ってから良い感じで回るまでネジを緩めていきます。
こんな感じかなー”ってスムースに回るところが掴めたら一度ロックナットを締めてみます。たいがい思ったより回転が渋くなるでしょう。ロックナットと玉押しの間にはこの二つのパーツの動きが干渉しないようにワッシャが入っていますが、ロックナットの締め付けによって微妙に玉押しに圧力が掛かります。この微妙な関係を上手く調整してください。幾度も締めたり緩めたりを繰り返してスムースに回るところを見つけてください。
キャップを付けて終了です。
dk