24インチファニー組み付け準備

 いよいよDEPT PRESS H君の24インチファニーバイクの組み立てをお見せしましょう。

本日は組み立ての前準備です。ビンテージとは言いませんが何処の誰が乗ってたのか、何時くらいの物なのか、誰が組み付けてたのか、、、。せっかくだからリフレッシュできるようにお仕事しましょう。
先ずは各部のチェックです。
ヘッドチューブ
ハンガー
シートチューブ
何回も圧入、ネジの締め付け繰り返したのか、大事な部分が相当荒れています。
こんな状態は中古のフレームには珍しい事ではありません。丁寧に修復の作業をしていきましょう。
先ずはシートチューブ
内側がザラザラではシートピラーとの接点に均等に圧力が掛からないのでサドルが動いてしまったりで安定しません。それに、このままじゃシートピラーが傷だらけになってしまいます。内径が大きくならないように慎重に作業します。
ハンガーのタップ立て直し。
基本はBBが手で軽く入っていく事です。
このフレームはハンガーの付け根に亀裂が入りリペアーしたばかり、ネジ山に問題は無いですが一応タップの立て直しをします。
次はハンガーのフェーシング。
幾度もの組み付け、外しでBBのあたり面がザラザラ、デコボコです。
BBとネジのあたり面の状態を綺麗にしないと摩擦が均一にならずBBが緩みやすくなってしまいます。
この作業は新品フレームの組み付けでも必須です。新品フレームはネジのあたり面に無駄なペイントがされていてネジが緩みやすくなります。
こんなに削りかすがでました。
最後はヘッドチューブ
上下のヘッド小物が平行に圧入できるようにフェースを整えます。
綺麗に整いました。
シートチューブ
ハンガー
ヘッドチューブ
これが今回使った専用工具です。
どうでしょうか。町中を走る自転車の全てがこれらの作業を経て組み立てられる訳ではありません。必要でもありません。実際、メーカーが組み立てて売られる完車にこれらの作業はされていません。でもこの街道レーサー、使用するパーツもバンクで数秒を争う競技車と何ら変わらない物です、ストリートで性能を発揮するのも、バンクで競技するも必要な要素は何ら変わりありません。
特別な知識が無くも簡単に組み付け出来るのも部品の少ないトラックバイクの魅力ですが、
ちゃんとした知識を持って高い精度で組み付けた街道レーサーでストリートを闊歩しませんか。
新品、中古、フレームや部品の状態により作業賃が違いますが、G.GARAGEでは組付け作業を請けます。相談ください。
因に、H君、作業賃は社販の対象外なんで宜しくね。
dk

本日の街道レーサー

先日の補足です、割りピン式のチェーンコネクター。

先日のチェーン洗浄で詳しく説明の出来てない割りピン式のチェーンコネクターの外しかたをお見せします。

こんな3つの形が違うパーツでつながっています。 左から、割りピン、プレート、コネクターピン

そして工具は小型プライヤー。専用の工具も販売されていますがこれで十分です。

仕組みがわかっていればホントに簡単に取り外しが出来ます。
割りピン(Uの字)の開いている部分とコネクターピンにプライヤーの先をかけて押し出します。


割りピンを外すと次はプレート。

プレートは二本のコネクターピンから引き抜くだけで外れます。

あとはコネクターピンを駒から外せば簡単にチェーンが切れました。

じゃー、もう一回復習しましょ。今度は取り付けです。同じことの繰り返しです。
2本のコネクターピンを駒に差し込みます。


さらに二本のピンにプレートを差込ます。

次は割りピンをコネクター」ピンに通します。次にもう一本のコネクターピンに割りピン(U字の先)を引っ掛けます。

さらに写真のように、割りピン(U字の下の部分)とコネクターピンをプライヤーの先にひっかけて ”パチン” と押し込みます。

これでオッケー。

皆さんはUの字の形の割りピンの取り付け方向に悩んだ事はありませんか?
チェーンの取り扱い説明書にはUの字の下の部分が進行方向に向くように(時計回りで)書かれています。ただこれはチェーンガードが付いた一般車やチェーンボックスの付いたママチャリに使う事が前提です。これらに割りピンが引っかかって外れてない方向になるようにとの配慮だそうです。
フリー、固定ギアのチャリに取り付ける場合は方向を気にせず取り付けましょう。
本日の街道レーサー

ジャンルを問わずに ”これ乗りてぇー” って思ったチャリを紹介していきます。
dk

チェーン管理

暑い夏が終わり、チャリに乗る人が増えたのかメンテナンスの依頼が多くなってきました。
それぞれの自転車を見てて特に気になるのが”チェーン”です。ほとんどの人のチェーンがホントに ” 汚い ” でも気にしてない。 ハブやBBの回転は気にするのに、、、。こんな汚いチェーンのままでタイヤ交換だなんて最悪ってパターンが多々あります。ちょっとチェーン触るだけで手が真っ黒っす。
今回はケミカルを使った簡単なチェーン洗浄をお見せします。
特別に埃や不純物が付着しているわけでないある程度オイル管理されたチェーンですが、ローラー部分が既に黒くなっています。
これくらいの汚れならウエスで拭き取り、オイルを注すで良いのですが、思い切って綺麗にしちゃいます。

先ず、自転車を大事にする人はチェーンステイに傷が入らないようにマスキングしましょう。今回は車体からチェーンを外して洗浄しますが、チェーンを外す際に傷つける事が多いのでペンキ塗りのときに使う粘着力の弱いテープで写真のようにマスキングします。

次にチェーンを切ります。今回のチェーンは写真のネジ式の半駒コネクターになっていますが、他にピン式やチェーンの駒をダイレクトに止めている物もあります。

こんなのでチェーンがつながっています。
6ミリの四角ナット、マイナスネジで簡単に切る、つなぐ事が出来て強度もある便利物。

先ず外すのは四角のナット。6ミリの片口スパナを使います。このナットはダブルロックになっているので、ネジとナットを同時に外す事は出来ません。このネジをペンチやプライヤーではさんで回すとネジの頭がつぶれたり、ちゃんと閉められてなかったり、、、。出来れば6ミリのスパナを使って確実に作業しましょう。

次にマイナスのネジを外します。コネクターにもネジが切られているので反時計回りに回して外します。このネジの開け、締めは、コネクターがチェーンリングに掛かっている状態でやるのが力をかけ易いし、ネジを抜いてもチェーンの両端がブラブラしないです。

チェーンをギアから外し容器に入れます。いつも感じる事ですが、この状態で見るとチェーンの汚れが良くわかります。

スプレー式のフォーム状の洗浄剤をタップリかけます。


スプレーの説明書には ” スプレーするだけ ” と書いてあるのですが、念のためにブラシで少々ゴシゴシしましょう。


これで5分から10分放置します。この間にチェーンリング、コグ、チェーンが付いてると手の届かない所をウエスで綺麗にしましょう。

次は一気に水道水で洗い流します。写真では白っぽい洗浄フォームの色でチェーンから出た汚い汚れがあまり見えませんが、ホコリ、金属の摺れカス、汚れたオイルがいっぱいでした。

一分強、洗い流したらこんな感じで汚れが綺麗さっぱり。

ある程度に水を切ってウエスで拭きます。チェーンを外した段階で写真のようにチェーンを繋いで作業すると拭き取りが楽に出来、元のチェーンの回転方向、内側外側が覚えやすいです。

ウエスで水分を拭き取り、自然乾燥させても良いのですが、時間短縮、エアで水分を飛ばします。

洗浄前の真っ黒なチェーン。

どうでしょうか?綺麗になりました。

乾いたチェーンを外した時と全くの逆作業で繋ぎます。

ウエスをあてがいながら一駒一駒丁寧にオイルを注します。全部の駒に注し終わったら、ウエスで余分なオイルを拭き取って完了です。
次の機会にお勧めのオイルをブログで紹介しますが、僕はスプレー式よりも駒(ローラー)部分に一滴ずつ注せる点眼タイプをお勧めします。

今回使ったケミカルと工具の紹介。
ステンレスの皿、着古しのteeシャツのウエス、エアガン(自然乾燥で良し)、ブラシ、6ミリスパナ、小さいマイナスドライバー、マスキングテープ、トリフローフォーミングクリーナー、最高級チェーンオイル
注意!皿とか、ブラシは身の回りの物で代用してください。でも洗面所や台所のシンクではやらないように。

如何でしょうか?こんな感じでわかりましたか?チェーン管理はチューニングの第一歩と思います。
なんかあれば店頭で声かけてください。
dk

DEPT PRESS H君の24インチファニーバイク


目立ちがりのH君の次なるバイクを紹介します。実は以前このフレームに乗ってた事もあるのですが手荒なウイリー練習の末にハンガー部分に亀裂、ようやく修理から戻ってきました。部品が決まり次第に組み付けしますが、僕の個人的イメージは目立ちたがりや街道レーサーに。相当なレアなポジションになるでしょう。
ライザーバーの好きな楽チン野朗のH君、鎖骨に””入れてください。このファニーの組み立てをこのブログにアップして行く予定です。
dk

Hope to get well soon….

 まじで。。。心配