24インチファニーブレーキ取り付け及びバーテープ巻き、納車へ。

 
皆さん、ブレーキ付けてますか?
僕個人的に一押しの街道レーサーは、使っても、使わなくともブレーキ付きってのが絶対条件です。
ブレーキ付けても良い感じに仕上げて、 ”カッコ悪い” なんて言わせないように、かつ安全に走りませんか。
今回選んだブレーキセットはアメリカ西海岸の老舗EAI社の物、皆さんコグでお馴染みのブランドです。本体自体に会社名が書かれてないので見た目、ノーブランドです。メーカ名が嫌いな人には良いのでは。レバー、ケーブルもセットに付いてます。

これらのブレーキは、通常、簡易的な要素が強く、右の蝶ネジで付けるのですが、埋め込みナットを使って一寸工夫してみます。

埋め込みナットの外寸8ミリに合わせて一枚のプレートの穴を広げます。

位置合わせをします。このフレームのシートステイにはプレートが大きい様なので一工夫。

ダンボールか厚紙を使って大きさの型紙を作ります。

型紙に合わせて必要ない部分をカットします。


こんな感じでどうでしょうか?

シートステイに傷をつけないようにプレートとステイの当り面にクッション性のテープを張り、プレートの形に合わせてカットします。これがブレーキ本体のズレ防止にもなります。

カットした部分をタッチペンにて色合わせします。

プレートにブレーキをネジ止めするので6ミリのタップを使ってボルトのネジきり部分を延長します。


左側が埋め込みナット仕様、右側が蝶ネジを使ったメーカー純正。
見た目にも違いがあるのですが、キャリパーをプレートに直接ナット止めするので、純正の物に比べてキャリパーがずれたりする事がありません。蝶ネジで止める純正を使ってキャリパーがずれて困っていませんか?

ステーに合わせてプレートで挟んでねじ止めします。あまり強く締めないようにします。クッション製のあるテープを使っているので強く締め付けしなくもずれません。


レバーも手の握りに邪魔の無いように取り付けます。


さて、お次はバーテープを巻きます。
人気のtoshi製です。残念ながらエンドキャップが白なので別の物を用意しました。

ハンドルの端から巻く方法と今回やっている中心から巻く方法があります。
どちらも正解です。

ある程度引っ張りながら巻いていきます。

最後にキャップを差し込みます。

僕的には一寸ステムが短い感じ。もっと突き出してる方が良い。とりあえず、こんな感じで完成しました。


このファニーの組み立てで見てもらった作業はgeek garageにて通常に行う組み立て作業です。フレーム、部品の持ち込みによる組み立ても受け付けますし、他の作業も色々と出来ますので是非。




今日のハッピーさん。

待ちに待った納車で喜んでる人を紹介します。

世田谷区 H○YA○HIさん

主に原宿、渋谷界隈で乗っていますので、この後姿を見かけた方は
すかさず、右肩に接触注意してアタックを賭けてください。

dk




24インチファニー部品組み付けVo.3

 組み立ても終盤となって来ました。今日はホイール、サドルの組点けです。

リアハブはサンツアーsuperbe pro 36H、リムはmavic open sport,スポークはdt#14
次に組み替える時はバテットスポークとかリムもチュ-ブラーとかですかね。

24インチのフロントはミケのスモールハブを30ミリのディープリムにラジアス組み。


念のために振れ取りもしておきましょう。念には念ですよね。

さて、振れ取りが終わったらコグを取り付けます。
この2本がコグ回しの代表です。共にシマノから発売されています。
どっちが良いって言うと勿論下のゴムのグリップ付です。ロックリングも外せます。

ハブのネジ部分にグリスをタップリと塗ります。

シマノ製のコグにロックリング。共にnjsです。僕個人的にはシマノのコグはノイズが大きい感じがするのですが、同じ事を感じてる人居ません?ロックリングは強くて調子良いです。

ロックリング、コグにもグリスを。

グリスを塗ったコグを手でハブに最後までねじ込みます。このネジは正ネジ(時計回り)に締めます。

手で締めこんだら次は工具を使って本締めします。時計回りにチェーンをかけ本体のアールの部分に押しあてます。

こんな感じでの方向に力いっぱい力をかけます。

体力、腕力に自信の無い若者は車輪を壁に押し当てて力いっぱい頑張ります。

ロックリングも手で締めこみますこのネジは逆ネジ(反時計回り)。

手で締め込み工具で本締めです。工具の突起した部分をロックリングに引っ掛けて力いっぱいの方向に締めます。


はみ出したグリスをウエスで拭き取ります。

前後のハブアクスルにグリスを塗ります。これは錆び止め、ねじのカジリ防止です。ネジを緩める際に “カキン” ってヤバイ音を鳴らした事はありませんか?大きなトルクをかけるネジには必ずグリスを塗りましょう。ネジ全体に均等に圧、摩擦がかかりこんな音は出ません。

15ミリのレンチで準備したホイールを取り付けます。

次はサドルとピラーの組付けを。
ブルックスswift blk,no nameのエアロタイプのシートピラー。

ばらした部品の金属同士が触れ合う部分に薄くグリスを塗ります。
レールを締め付ける溝、ロックナット、ピラートップのローレット部分、取り付けネジ




グリスを塗ったら仮組みします。

シートピンにもグリスを塗って。

シートチューブ、ピラーのチューブに刺さる部分にグリスを塗ります。雨の浸入、錆び防止、アルミと鉄の固着防止が目的です。

5ミリのアレンキーで締め付けします。このフレームはカラー部分の右側にネジ切りされていたので左から締めていますが、通常は右側から締めます。

サドルの前後、角度を調整して6ミリのアレンキーで締めます。

いよいよ、残る作業はブレーキ付けとバーテープになりました。H○YA○H○君お楽しみに。

dk

24インチファニー部品の組み付けVo.2

 
今日はペダル関係の取り付けを進めます。
ペダルはMKS(三ヶ島)UNIQUE NJS 一昔前の競輪用、MKS 鉄 トークリップ,
TOSHI NJS レザーストラップ、ベーシックなお決まりパーツです。
このモデルはプレートにクリップの取り付けネジ用のネジ切りがされています。
年代に関係なくグレードの高いモデルはクリップの取り付けがボルトのみで出来るように出来ています。

クリップに付属で付いてきたボルトを使うと長すぎで何かしっくり来ません。

左はクリップに付属付いてきたボルト、ナット。取り付けにナットは必要なくボルトも長いので別の長さの物に変えちゃいます。

ボルトに緩み止め剤を一滴垂らします。通常、緩み止めは好きじゃないのですが、ブレーキと同じ役目をする場所であって、あまり気を使わない場所です。万が一のときも考えて一寸一工夫します。

これがネジの緩み止めです。硬化後のネジの開閉も可能なLOCTITE222 金属同士が触れ合い空気が遮断された部分のみが硬化します。極少量をネジに塗りますが、ネジを締めた後、はみ出して空気に触れている部分は固まらないので必要ない部分はウエスで拭き取り出来ます。

靴のつま先と踏み位置のバランスを考えてペダルにクリップを合わせます。

緩み止めを塗ったネジにワッシャ-を通して3ミリのアレンキー締めこみます。

ナットがいらないのでスッキリ。

ペダルの外側からストラップを通します。

ペダルのアクスルにタップリとグリスを塗ってクランクに締め込みます。

締め込みは最後まで手で締めます。クランク側は逆ネジ(反時計回り)に回します。左側のクランクアームは正ネジ(時計回り)に回して締めこみます。尚、手で最後まで締め込みできない場合はネジに何らかの問題がある場合が多いので無理してレンチで締めこまないように。

手で最後まで締めこんだら専用のレンチで増し締めします。このネジは15ミリです。
上はペダル15ミリとヘッドパーツ32ミリのコンビレンチ。下はホーザンのペダル専用レンチ。
何れも通常の15ミリレンチより薄く作られています。


以前、携帯工具で紹介したこの3WAYレンチも便利物です。

やっぱりシマノ×4は大げさ。

H君、一寸押し気味でやっていきますので宜しくね。
dk

24インチファニー部品の組み付けVo.1

長々と引っ張り過ぎの連載に成りつつあるので押していきます。
今日はチェーンリング、クランク、ハンドルステムの取り付けです。
H君のお気に入りのクランクはSHIMANO DURA-ACE 7600 NJS 現行のオクタリンクが発売される以前のスクエアーテーパー規格の物です。現競輪選手にも人気の物で僕もこのクランクがお気に入りです。それとシマノ宣伝用の様な大げさなチェーンリング。


クランク系の修理依頼で ”何か変な音が、、、、。”って事がよくあるので一つ、、。
駆動系で一番力のかかるチェーンリングのネジが緩んでしまいチェーンリングがぐらぐらの状態で修理に訪れる人が結構います。勿論、ネジの締め付け不足、振動、組みつけ後の経年過多等で緩んでしまう事もあります。でも一番多いのがちゃんと合った部品で組みつけられてない事です。
写真左がsugino RD等の廉価版のクランクの物、右がnjs(shimano,sugino75を代表とする競輪認定クランク)用に作られた物です。細かいローレットが刻んであって空回りしないようになっています。この雌ネジと同様に雄ネジも若干長さが違うので注意して使いましょう。

金属同士が触れ合う部分にはお約束のグリスを塗ります。

こんな感じで。

アームの裏側から雌ネジを入れます。ローレットが切ってあるので ”すぽっと”は入りません、合わせるって感じです。

次は雄ネジにグリスを塗ります。

一本一本、丁寧にネジを締めていきます。雄ネジを締めていくと裏からあわせた雌ネジのローレットがアームに収まり空回りしないでネジが締まっていきます。

そして本締めします。
写真に書かれた番号順(どのネジからはじめても良い)で本締めします。星を2,3回書くようにイメージで締めれば間違わないです。今回写真の取り忘れでカットしましたが、ローレットの入った雌ネジについても、本締めで強い力をかける場合は裏からレンチを当てて締めた方が安心と言う人もいます。

はみ出したグリスを拭き取ります。

続いてクランクの取り付けです。
2本のクランクボルトにグリスを塗ります。

続いてはアクスルにグリスをタップリと。

四角のテーパーを合わせて差し込みます。

グリスを塗っておいたクランクボルトを締めこみます。
今回使ったクランクボルトは8ミリのアレンキーで締めこむタイプです。
時計回りに力いっぱい締めてください。

左側のアームも同じように取り付けて完成です。

さぁー、続いてハンドルの取り付けです。
鎖骨にボルトの入ったH君のために選んだハンドルはブルホーン。
競輪用のハンドルをカットしてH君のために用意しました。


ステムは日東パール9
見た目、前下がりの付いたNJ proに比べて地味なパールですが仕上げ、取り付け部品、精度も抜群。競輪の有名選手にも使っている人が多数います。
先ずはフィッティングを外しましょう。

グリス、6ミリアレンキー、痒いとこに手が届く的な自転車工具界の孫の手工具日東ステムスパナ

センターボルト、斜ウス、クランプボルト、金属面が触れ合うところ全てにグリスを塗ります。
これは金属同士のカジリ防止、締め付け圧を均等にする等は勿論ですが、コラム内に雨水浸入防止にも役立ちます。



部品を組み付けてコラムに収まる部分にもグリスを薄く塗ります。

6ミリアレンキーでネジを締めて取り付け完了です。ステムには必ず取り付け位置の表示があります。表示の位置を守りましょう。因みに、このステムのMAX表示は僕が決めます。さてH君、どの位低いのが良いの?

便利品、ステムレンチを使ってクランプを広げハンドルに傷をつけないように差し込みます。

とりあえずはこんな角度で収まりました。どう?H君?どのくらい下げるの?

次回も部品の取り付け作業をお見せしますので宜しくお願いします。
さて今週末の土曜日18時から中目黒GEEKGARAGEにて『キムケン』によるBORED OILのテストを行います。皆さんお誘いあわせていらしてください。
dk

24インチファニーBB取り付け

今日はシールドタイプのB.B.の取り付けをします。
用意する物は組み付けグリス、BB、専用レンチです。
因みにBBはカンパ ヴェローチェ ハンガー幅68ミリ、軸長111ミリ、ISO規格の4角テーパータイプです。本来は使用するdura-aceの競輪njsクランクの推奨軸長は109ミリなのですがシールドタイプのBBに該当する物が余りありません。ヴェローチェの111ミリと2ミリの差(片側1ミリ)がありますが1ミリの違いによるチェーンラインの狂いは問題ないと判断します。

先ずはハンガーの左右雌ネジ部分にグリスをタップリと塗りこみます。
これは錆び防止、ネジのカジリ防止です。


続いてBB本体、左右のカップ雄ネジ部分、左カップの内側にもグリスを塗ります。これも同様に防水、防錆、カジリ防止目的です。



自転車に使われているネジの締め付けで、正ネジ、逆ネジって言う表現があります。
例えば今回取り付けするBBにも、、、。
ペダルの回転によってネジが緩みにくいように考えられ右(チェーンリング側)のカップは逆ネジ、左側のカップは正ネジです。
今後、僕の書き込むメンテブログの表現で
反時計回りに締める (counter-clockwise)  = 逆ネジを締め付ける
時計回りに締める (clockwise)   = 正ネジを締め付ける
と覚えてください。 
この図を参考に

タップリとグリスを塗りこんだ左のカップを時計回りに手で9分目迄締めこみます。

そしてクランク側からBB本体を差込み反時計回りに手で絞まりきるまで締め込みます。


手で締め切った右のカップ(クランク側)を専用レンチで反時計回しで力いっぱい締めこみます。

次に左側カップをレンチで時計回りに力いっぱい締め込みます。

左右のカップを確実に締めたらアクスルを手で回してみましょう。
組み立て前の回転であれば完了です。” 何か重いなぁー ”って思うなら、アクスルを左右から軽く
ハンマーで叩いてみましょう。ハンマーの振動でカップとベアリングが確実にフィットします。


追伸、
BBアクスル(クランク軸)の両端は断面が四角でテーパーとなっています。クランクも同じく四角でテーパーの付いた穴があいています。
昨今のシングル、トラックバイクに良く使われる物には、JISおよびISOの規格があります。JISとISOを比べると、テーパーは同じですが、ISOテーパーはJISテーパーよりテーパー部が少し長く、先端の四角幅が少し狭い。そのため異なる規格のクランクが軸に入る位置は少し異なるり、双方が合っていないとアルミで作られているクランク側の四角い穴が広がって破損する危険性もあります。見た目で判断するのが出来ない場合はメーカー別、品種で判断し正しい物を取り付けてください。
特に良く見かける間違いは、
選手からオークション等で譲り受けた競輪系のフレームについているBBにsuginoRDのクランクを使用していてクランクにガタが出ているケースです。
大まかですが、
NJS(競輪)全般、カンパ、ミケ   =  ISO
sugino RD,その他汎用全般   =  JIS
これら不安のある方はお店で声かけてください。
dk