本日のGEEKGARAGE。
只今お客さんの持ち込みフレームを乗せ換え中です。
これって例のアレですね。サンフランシスコで購入したらしいのですが、
日本じゃ第一号かもですw
MAINTENANCE
こんな良い雰囲気を持つクランクセットが15,330(税込み)で発売されています。
お勧めなのは何と言ってもこのクラッシックな雰囲気、pcd =144mm,チェーンリングとのセットで15,000円ちょっとの低価格。 近年のピストブームで需要が高かったpcd130タイプのクランクは奇数歯の発売が無いのでギヤ枚数の選択が非常に少ないのが現状です。 具体的に言うと特に都心の走行に需要の多い47歯や49歯の奇数歯が販売されていません。 pcd144は新旧の各メーカーが42歯から53歯のギヤ板を発売していますので使用の用途が広く便利です。
近年値段が高騰している絶版品、溝つきスギノマイティーと比べても雰囲気は何の遜色もありません。
15,330円(税込み)中目黒geek garageにて販売中です。
dk
今回は前回の続きで組み立ての作業をやって行きます。
綺麗に洗浄された回転部分のパーツです。
ボール20個、右上から玉押し、ロックナット、供回防止ワッシャです。
スピンドルの玉押し部分と玉受け部分のアップです。
実はこんな所にUNIQUE NJSとSYLVAN TRACKに違いがありました。
以下の2枚のスピンドルの仕上げを比べてください。上の写真はUNIQUE、下はSYLVANの物です。
UNIQUEのスピンドルは玉押し部分はもちろん、全体を綺麗に研磨しクロームメッキされてツルツル。
SYLVANの玉押し、玉受けの写真が無く比較出来ませんが、このスピンドルのネジ部分と同様に研磨無し
で決して程度の良くないメッキの仕上げでザラザラ。回転部分はツルツルとザラザラの違い。
この仕上げの違いは明らかに回転に大きく影響します。
やはりNJSはプロユースに作られていました。
では本題にもどって組付けの準備です。
スピンドル、ペダル側の玉受け、玉押し、ワッシャにグリスを塗り込みます。これらはネジの回りを円滑にする事や錆防止が目的なので全体に薄く塗るようにします。
次にこんなポリ容器や紙コップ等を使ってボールにグリスを馴染ませます。
注意しながらピンセットで一個一個玉受けにボールを詰めて行きます。
レースで使用するわけでないので多めにグリースを入れます。
”どの位グリスを入れれば”って悩む方も多いと思いますが、町乗りに使用するならボールがグリスのお風呂で腰上まで浸かるって感じでしょうか。てんこ盛り入れる必要は無いです。
左右の玉受けにボールを納めてスピンドルをゆっくりと差し込みます。
次にボールが落ちないように玉押しをねじ込みます。
ワッシャ、ロックナットの順に取り付けます。
この変形ワッシャがロックナットを締め付ける際に玉押しが共回りする事を防止する役目をします。
スピンドルを固定して玉押しの調整をします。玉押しのネジ部分はスパナが入らないところにあるのでソケットを使いました。ソケットが無い場合は先の細いペンチで挟んで回すと良いと思います。先ずは一度軽く締め切ってから良い感じで回るまでネジを緩めていきます。
こんな感じかなー”ってスムースに回るところが掴めたら一度ロックナットを締めてみます。たいがい思ったより回転が渋くなるでしょう。ロックナットと玉押しの間にはこの二つのパーツの動きが干渉しないようにワッシャが入っていますが、ロックナットの締め付けによって微妙に玉押しに圧力が掛かります。この微妙な関係を上手く調整してください。幾度も締めたり緩めたりを繰り返してスムースに回るところを見つけてください。
キャップを付けて終了です。
dk
友人から”新品だけど古いペダルあるよ”ってもらったピストペダル。デッドストックですが使う前に現代の使用に耐えられるように整備、グリスアップしてみます。
名前の違い、NJSの刻印の有無以外、形は三ヶ島製のSYLVAN TRACKと同じです。何が違うのか、、。
先ずは分解してみます。
分解に必要な工具たちです。
専用工具を使ってペダルキャップを外します。これが無い場合はプライヤーで軽く挟んで外すことも出来ますが傷が付きやすいので要注意です。
キャップが外れたら12ミリのロックナットを緩めます。このペダルは左右共に正ネジです。さらにワッシャ、玉押しを指で慎重に外してボールを落として無くさない様にスピンドル(ペダル軸)を抜きます。
必要あればピンセットで一個ずつていねいにボールをとり出します。ボールが左右に10個で計20個入っていました。これはペダルによって違いがあるので取り出したときに必ずボールの数を確認しましょう。右上からロックナット、ワッシャ、玉押し、腐食はしてないが古いグリスの付いたスピンドル。
次は各部品を洗浄します。
古いグリスをウエスで拭き取りパーツクリーナーで流します。細かい部品は写真のように茶漉しを使ってやれば簡単です。それぞれを乾燥させます。古いグリスを洗い流してこのペダルと現行のシルバン トラックの違いが見えてきました。
今日の所はこれまで。
ちょっと長くなるので2回に分けてやらせてもらいます。次回は組み立てです。
dk
オークションや友達から手に入れたフレームを簡単にクリーニングしてみませんか?少々の傷やペイントの剥がれなんかも全体を綺麗にする事で綺麗に長く乗っている味のあるフレームになります。
ちょうどいいサンプルがありました。会社の後輩が同僚から譲ってもらったVIVALO NJS 。オークションで購入後ブレーキを取り付けて回転部分を調整、後は余計なステッカーチューンしたのみ、、、。雨ざらしにこそなってないものの、埃だらけ、油粕だらけになっています。せっかくの競輪フレーム、数々の戦歴での傷はそのままでクリーニングしてみます。
作業がやりやすい様に余計なパーツを外します。
パーツが外れたら先ずは水に濡らしたウエスで全体の埃をを拭きます。油汚れは水で取れないので埃を拭き取るだけで良いです。
ダウンチューブにはステッカーを剥がした後のベタベタ。
このタイプの塗装は赤着色の上に極薄のメーカーロゴを張り、上からクリアー塗装をしてあるのでペイント薄め液(灯油に近い揮発性じゃ無いもの)をウエスに付け優しく拭き取ります。ラッカーシンナーは使用出来ません。尚、クリアー塗装の上にステッカータイプのロゴを貼付けてあるものはこの処理は出来ませんのでご注意を。
次に仕上げ用の超微粒子コンパウンドをウエスに付けて全体の汚れや擦り傷を取ります。コンパウンドの粒子でペイントのクリアー層に付いた汚れ、擦り傷を磨き取るって感じで全体をまんべんなく磨きます。
次に先を切り落とした爪楊枝を用意します。
ウエスだけでは細かい所まで磨ききれません楊枝とウエスを使って細かい所の汚れを取ります。
細かい部分の汚れを取りコンパウンドで磨くと表面がツルツルになって輝きを増します。
次は仕上げのワックスがけです。直接スプレーしても良し、ウエスに吹き付け塗り込んでも良しです。
ワックスが乾かないうちに別のウエスで乾拭きします。ワックスやコート材を使う事でつや出しはもちろん、汚れ防止、湿気、埃から塗膜を守ります。
仕上がりです。どうでしょうか?綺麗になりました。
geek garage的にはお客さん自身に是非やってもらいたいメンテナンスの一部です。色々と相談に乗りますので遠慮なく相談してください。
dk